本学会について  About JACR

理事長挨拶

1.理事長挨拶

 

特定非営利活動法人日本心臓リハビリテーション学会 理事長 牧田 茂
(埼玉医科大学国際医療センター  心臓リハビリテーション科 教授)

 

 

2018年8月1日をもちまして、第7代目の理事長を拝命した埼玉医科大学国際医療センターの牧田茂です。会員数14,000名に成長した大きな学会のかじ取りを引き受けることになり身の引き締まる思いです。歴代の理事長は皆、循環器分野でご高名な先生方ばかりでした。私はもちろん心臓リハビリテーションが専門であり、当学会が誕生したときから会員としてまた役員として活動してきましたが、リハビリテーション科専門医ですので、リハビリテーション医学と循環器医学を結びつけるパイプ役を果たしていきたいと思います。

後藤葉一前理事長の時代には、地方支部制度、レジストリー制度、認定医・上級指導士制度等の重要な施策が本格的に稼働し始めた時代でした。多くの新しい制度が実施されていますが、さらに強化発展させていかねばなりません。また、更なる課題として以下を挙げたいと思います。この課題遂行のため、正副委員長・部会長の人事を一新しました。

1)事務局機能の強化

大規模な学会に成長しましたが、事務局機能はそれに見合った形にまだなっていません。したがって、多くの作業が少ない事務局員の負担になっており、このことは喫緊の課題となっています。すでに事務局員の増員と部屋の確保に向けて活動を開始しました。また責任体制を明確にし、事務局長と事務局担当理事を分離させました。

2)指導士認定制度の運営

心臓リハビリテーション指導士、認定医・上級指導士制度も順調に運営されており、登録数も増えています。臨床で直接患者さんに指導するのはこれらの資格保有者です。当学会の要と言える資格制度ですので、研修制度を含め今後ともしっかりと管理・運営をして、社会に広く認知され信頼される資格になっていくことが必要です。

3)国際交流の発展

EuroPRevent(ヨーロッパ)との国際交流を今後とも継続していきたいと考えています。さらに、ヨーロッパのみならずアメリカのAACVPRとの交流も模索していきます。また、第24回日本心臓リハビリテーション学会学術集会ではAsiaPReventが成功裏に終わりましたが、今後は定例化すべくAsiaPRevent部会を発足させました。アジア地域での心臓リハビリテーション領域の指導的立場を発揮していきたいと考えています。このためには、国際交流委員会とAsiaPRevent部会の相互補完の活動が重要になります。

4)心不全パンデミックへの対策

わが国は、今後世界でも例のない未曾有の少子高齢化社会に直面していきます。一番影響を受ける循環器疾患は心不全です。心不全パンデミックに備え、急性期から慢性期(維持期)にかけての継続的なリハビリテーション介入が重要となりますが、残念ながら保険診療の上でも十分な体制がまだとられていません。フレイル・サルコペニアそして認知症といった、今まで循環器診療では考えられなかった患者さんに実臨床で対処していかねばならず、心臓リハビリテーションの役割は今後ますます重要となってくることは間違いありません。そのためには、日本循環器学会、日本心臓病学会、日本心不全学会といったわが国の循環器分野をリードする学会と手を携えて歩んでいく必要があります。幸い理事の先生方はこれらの学会の役員を兼ねている方も多いため、皆で知恵を出し合って対策を練っていく必要があります。日本の診療報酬制度にわれわれの考えを反映させていくためには、診療報酬対策委員会の役割が大きくなります。

以上4点を中心に述べましたが、そのほかにも学会誌編集、地方支部制度、広報活動、標準プログラム、レジストリー制度、看護師ならびに栄養士対策にも課題があり、理事を中心に積極的に活動を行っていきたいと考えています。

当学会は、心臓リハビリテーションに関与する多職種が、上下の関係なく同じ目線で患者さんのことを考え実践していくことを目指しており、学会運営も分け隔てなく活動していることが特色だと思います。学術集会では、さまざまな地域から来たいろいろな職種の方たちが、熱く議論したり談笑したりする光景を各所で目の当たりにして、この思いを強くしています。この利点を最大限生かして、医師のみならず臨床現場で頑張っている有能なメディカルスタッフを見つけて育てていくことが重要です。

会員の皆様には、当学会の活動がわが国の医療の発展と国民の健康・福祉の充実に大きく貢献できるように、ご協力とご支援賜りますことを重ねてお願いする次第です。