よくあるご質問  

栄養学の面からアプローチ Q.3

Question

1日のエネルギー量(カロリー)に、どのくらいを目安にしたら良いかについて教えてください。

Answer

あなたが、1日にどれだけ食べてもよいかについては、あなたの体重(標準体重)や日常の活動量によって決まります。適量を超えたエネルギー摂取は、肥満につながるばかりでなく、生活習慣病の危険因子を促進します。
具体的な栄養のとり方やその注意については、かかりつけの医療機関に相談するとよいでしょう。

● エネルギーの計算の仕方(例)

身長(m)×身長(m)×22(BMI)=あなたの標準体重(kg)

あなたの1日のエネルギー量(カロリー)=標準体重×25~30kcal

Q04各栄養素についてもう少し詳細に教えてください。

A04

6つの基礎食品について紹介します。参考にしてください。

  1. たんぱく質

    たんぱく質は血液や筋肉のもとになる栄養素です。たんぱく質を十分摂取することは、血管を弾力性のあるものにし、動脈硬化を防ぎます。しかし、とりすぎると、肥満やコレステロール血症になりますので、良質のたんぱく質を多く含む食品を動物性、植物性のものから、偏らず、バランスよく取り合わせましょう。

  2. 脂質

    脂質は炭水化物やたんぱく質とともに、エネルギー減として貴重な栄養素です。しかし、とりすぎは肥満の原因となりますから注意しましょう。

    脂肪には飽和脂肪酸(肉、チーズ、チョコレート等)、不飽和脂肪酸があり、さらに不飽和脂肪酸には、厳密には一価不飽和脂肪酸と多価飽和脂肪酸があります。多価不飽和脂肪酸は、植物油、魚油、大豆製品等に多く含まれています。また、不飽和脂肪酸は酸化しやすい欠点があるので、保存に注意することと、ビタミンC、E、ベータカロテン(ベータカロチン)といった酸化防止作用のある栄養素を一緒にとることが大切です。多価不飽和脂肪酸のうち、植物油に多く含まれているn-6系は摂りすぎによりコレステロールがT-CHOを下げますが、HDLも減らしてしまいます。

  3. 炭水化物

    炭水化物は糖質ともいって、ご飯やパン、いもの主成分であるデンプン、砂糖・果糖などの糖分をまとめていいます。砂糖をたっぷり使った甘いお菓子や、果糖に富んだ果物を食べ過ぎると、余分な糖質は肝臓の中で中性脂肪となって血液中に増えます。中性脂肪が増えることにより、、動脈硬化を進行させます。[砂糖の役割と上手な摂りかた]

    ・砂糖は適量なら、疲労感を除きストレス解消になりますが、過剰だと肥満、糖尿病、虫歯の原因、またビタミンB1の不足を生じるので、怒りっぽく、イライラした状態になります。<ビタミンB1を多く含む食品(豚肉・大豆・きなこ・ごま等)>

    ・コーヒー、紅茶には砂糖をなるべく入れない習慣をつけ、清涼飲料水のがぶ飲み、お菓子類の[ながら食い]はやめましょう。

  4. 食物繊維・ビタミン・ミネラル

    食物繊維は血液中のコレステロールの値を下げ、血糖の急上昇を抑え、また、満腹感が得られるため、肥満の防止になります。さらに、腸の調子を整えるため、便通を良くする働きがあります。現在の日本人の食物繊維摂取量は16g程度ですが、年々減る傾向にあります。食物繊維は積極的に摂取するように心がけることが大切です。特に根菜類・豆類・いも類・海藻類に多く含まれますが、単一の食品から必要量を摂取するのは難しいので、いろいろな食品から摂取することを心がけましょう。

    ビタミンは、生理機能を円滑に調整する作用を持ち、中でも、ビタミンC、E、ベータカロテンはコレステロールの沈着を防ぎ、血管をしなやかに保ちます。ミネラルのうちカリウムは、ナトリウムの排泄を促して血圧を下げる効果があります。カリウムは水に溶ける性質があるので、煮汁を利用した献立(スープ・煮びたし)をお勧めします。ビタミン・ミネラルを豊富に含んだ野菜、果物、いも類を積極的に取り入れ、野菜は生だけではなく、あえもの、炒めもの、鍋もの、煮物など加熱したほうが量を多く食べられるので調理で工夫しましょう。