よくあるご質問  

心臓病の運動療法について Q.7

Question

心不全と診断されている人は、運動療法をどのようにすればよいでしょうか?

Answer

最近の研究で、安定している心不全の患者さんが運動療法を続けると、息切れなどの心不全症状が軽くなり、心不全による再入院が減ることがわかってきました。ただし、心臓の機能が低下している心不全の患者さんが運動療法を行うには十分な注意が必要です。心不全の患者さんが運動療法を行う場合の注意点は以下の通りです。
① 心臓リハビリを実施している専門の医療機関で指導を受けましょう:特に、新しく運動を始める時には、心臓リハビリに参加して、医療スタッフに心電図や血圧反応を確認してもらいながら運動療法に慣れていくことをお勧めします。
② 「軽い運動を短時間」から始めましょう:ゆっくり歩行5分などの軽い運動を2~3セット繰り返すことから始め、次の日の息切れやむくみがないことが確認されたら、徐々に時間を伸ばしていきましょう。15分続けられるようになったら、セットを少なくします(30分を越えたら1セットで良いでしょう)。
③ 心不全症状が出たらすぐに運動療法中止:運動のやり過ぎは心不全悪化の大きな原因の一つです。「前日の疲労が著しく残る」、「前日より体重が1~2kg増えた」、「足のむくみが出た」は、心不全悪化の兆候です。運動療法を中止し、主治医の診察を受けてください。
なお、さらに詳しいやり方については、心臓リハビリを実施している病院で運動負荷試験を受けて、個別の運動処方を作成することをお勧めします。