よくあるご質問  

心臓病の運動療法について Q.4

Question

どのような運動をすればよいのでしょうか?

Answer

心臓病の方には、ウォーキングやジョギング、自転車、エアロビクスなどのように全身をリズミカルに動かす「有酸素運動」がすすめられています。有酸素運動というのは、身体の中にとりこんだ酸素から筋肉を動かすエネルギーを作り出して行われる運動のことをいい、比較的長い時間持続して行うことができます。一方、重量挙げや全力疾走といった短時間に強い力を発揮する運動は「無酸素運動」といわれます。酸素を使わずに身体の中にもともと蓄えてあるエネルギーを使って運動を行うのですが、蓄えられている量には限りがありますので長時間持続することができません。強い力を必要とする無酸素運動は、心臓に負担がかかって症状を悪化させたり危険な不整脈が出現したりする可能性もあるため、心臓病の方にはお勧めできません。ただし、適切な(軽い)強さでの筋力増強運動(レジスタンストレーニング)は心臓病の方にも有用とされているため、筋力トレーニングを行う際は医療機関で必ず指導を受けてからにしましょう。

1) どの程度の強さで運動をすればよいのでしょうか?

心臓病の方には、ウォーキングなどの「有酸素運動」がすすめられています。運動の強さの目安としては、軽く汗ばむ程度、ややきついなと感じる程度、おしゃべりしても息切れがしない程度が良いとされています。運動処方には、運動中の心拍数や自覚症状(疲れや息切れの程度)なども運動の強さの指標として示されますので、それらを目安にして運動を行いましょう。

2) どの程度の時間、運動をすればよいのでしょうか?

1回あたりの運動時間は、30~60分程度が望ましいとされていますが、朝夕20分ずつ2回に分けて合計40分でもよいとされています。さらに、短い運動を頻回に行うことでも効果が期待できますので、たとえばエレベーターやエスカレーターを利用せずに階段を利用するなど、日常生活の中で積極的に動いて身体活動量をあげることを心がけましょう。朝起きてから夜寝るまでの1日の総歩数として、7000~8000歩をめざしましょう。

なお、朝目覚めてからすぐの時間帯や空腹時、食直後は体調を崩しやすく心血管系の事故につながりやすいため、食後1-2時間たってから運動を行うようにしましょう。また、夏などの暑い時期は、脱水に注意して水分補給を心がけましょう。冬などの寒い時期は露出部の防寒(手袋、耳当て、スキー帽、マスクなど)を心がけ、暖かい午後の時間帯に行うと良いでしょう。


3) 1週間に何回、運動すればよいのでしょうか?

体調や天候にもよりますが、少なくとも週に3回以上運動を行うのが理想的です。日本循環器学会より出されているガイドラインによると、1週あたり3~5日の頻度で運動することがすすめられています。心臓病が軽症で、糖尿病などの冠危険因子が多数ある場合には、できれば毎日行うのが良いでしょう。ただし、運動を行った翌日に疲れが残っていたり、朝から体調不良であれば、その日の運動は見合わせましょう。