心臓リハビリテーション指導士認定制度委員会

■第20回日本心臓リハビリテーション学会認定・心臓リハビリテーション指導士講習会および認定試験は、第25回日本心臓リハビリテーション学会学術集会時の2019年7月15（月）に行われました。

受験応募者は1,113名で、会員期間2年未満等により受験資格を満たさない応募者からの申請書類を除外して審査し、症例記載不適切、会費未納、辞退などを除いた954名を受験許可とし948名が受験しました。

自験例報告書は、様々な心臓リハビリテーションを実践してきたことを証明する場であるため、急性期のみの報告書、維持期のみの報告書、自分で運動療法や食事指導などを実施していない報告書等は不合格といたしました。

受験者の職種の内訳は、医師155名、看護師112名、理学療法士613名、臨床検査技師16名、管理栄養士4名、薬剤師5名、作業療法士31名、健康運動指導士12名、でした。

筆記試験は、50問／60分の設問に対し、五者択一、一部2問選択のマークシート方式で行いました。得点分布は平均点76.9±10.4点(mean±SD)（分布30点～100点）、合格率は73.5％でした。昨年より合格率は高く、今回の受験合格者は697名となりました。

■職種別合格率

今年も、運動生理学に関連する基礎や解剖、疾患概念、病態、食事・運動・禁煙指導の実際、心理的介入法など、幅広い範囲から問題を厳選して出題しました。上級指導士・認定医制度ができた今、指導士認定試験では基本的な問題解決能力をみるように設定し、できる限り難解な問題を減らしました。心臓リハビリテーションは多職種が参加して、それぞれの職種が特性を活かして実施することが最良ですが、各々が他職種の業務内容や知識を理解している必要があります。心臓リハビリテーション指導士の資格は、心臓リハビリテーションに関する基礎的な知識とスキルを身に着けた方に与えられるものです。そのためには、普段から自分の業務とは関係のない内容も問われます。今回、合格されなかった方は、心臓リハビリテーションにいらっしゃった患者さんをもう一度よく評価して、多面的・包括的に心臓リハビリテーションを実施するように心がけてください。そうすれば、必ず次回は合格します。

合格された受験者の皆様、おめでとうございます。これはゴールではなくスタートです。これから、さらに経験と研鑽を積み、患者さんの症状を和らげ、予後を改善させられるようになってこそ真の指導士です。心臓リハビリテーションの持つ良い点を広めることも皆様の役目です。共に頑張りましょう。認定証は9月以降送付予定ですのでお待ちください。認定期間は2019年9月1日～2024年8月31日です。資格維持のためには会員を継続することと、5年間に50単位の更新単位を取得することが必要です。単位申請は会場で行うことになっています。後日、郵送で行うことはありませんのでご留意下さい。また連絡先や所属が変更になった場合は、すみやかに事務局へご連絡ください。更新のお知らせ等の重要な情報が届かなくなる可能性があります。