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心臓リハビリの日

心臓リハビリテーションの日の制定について

心臓リハビリテーションの歴史をみますと、心筋梗塞のアフターケアをその出発点とします。1933年、トーマス(Thomas)は、自分自身が心臓病にかかり、弟子のマービン(Marvin)の提案を入れて、この心臓病の名前を「心筋梗塞」と名付け、初めて使用しました。当時の心筋梗塞のアフターケアは、6週間の安静臥床が必要であるとされ、ほぼ寝たきり状態でした。その後、発症数週間を経て運動を始めるという方法が、1940~1950年代にはじめられ、現在の包括的心臓リハビリテーションへと発展していくわけです。

驚くべきことは、わが国でも1956年には久留米大学(当時九州帝国大)の木村 登教授(1911年8月4日~1983年9月26日)によって、すでに「虚血性心臓病の運動負荷療法」として提唱されたことです。そのプログラム内容は、心筋梗塞発症後4週から始める積極的運動負荷療法であり、我が国ではじめて心臓リハビリテーションが行われるきっかけとなりました。

木村 登教授は、1956(昭和31)年4月2日に、九州帝国大学で開催された日本内科学会と日本循環器学会の合同シンポジウムである「狭心症に関するシンポジウム(午後3時30分~午後5時30分)」で、「心臓リハビリテーション」について発表されています。これが我が国における「心臓リハビリテーション」の最初の発表です。これにちなんで,日本心臓リハビリテーション学会では,木村 登賞を設定しています。

我が国における「心臓リハビリテーション」の最初の発表である4月2日を「心臓リハビリテーションの日」にしたいとの提案が、当時の総務委員長であった大宮一人先生からなされ、2014年1月17日の理事会で承認されました。

以上が、4月2日を「心臓リハビリテーションの日」と制定された経緯です。

今後、「心臓リハビリテーションの日」を様々な方に知っていただけるよう活動を行っていきたいと考えています。